【人との繋がりを持っていない漫画家が交流会でお客さんを見つける話】第五話


【人との繋がりを持っていない漫画家が交流会でお客さんを見つける話】第四話

名刺交換のポイント①相手のことを忘れない

交流会で名刺交換することが集客に繋がっている
と先輩経営者から教わった。

でも自分は、今までに100人以上と
名刺交換してきたけど、お客さんは見つかっていない。

「先輩はいろんな人に知り合いを紹介していましたけど、
どうやって覚えてるんですか?」

先輩は、人脈の引き出しがとにかく多い。
どうやって大量のデータベースの中から引っ張り出してきてるんだろう。
純粋な疑問だった。

先輩は、たくさんメモ書きされている名刺を見せた。

「昔は名刺の裏にどんな人かってことをメモって、
忘れないようにしてたんだよ。」

「今は(名刺管理の)アプリとかがあるからね。」

そういって、名刺管理アプリが表示された
スマホの画面を見せてきた。

「名前と一緒に、どんな人だったかってことを
覚えるようにしてるんだ」

なるほど。
できる人っていうのは、名刺交換を
ただの挨拶だけで終わらすんじゃなくて、
次に繋げる努力をしているんだな。
そりゃそうだと聞けば納得するけど、
言われなければ意識もしてなかったことだった。

自分は、さらに聞いた。

「でも、どうして相手のことを覚えるようにしているんですか?
お客さんになるかもまだわからないのに、覚えておく必要ってあるんですか?」

先輩は、全員のことを完璧に覚えているわけじゃないけど、と
苦笑いしながら、相手の事を覚えておいた方がいい理由を教えてくれた。

「たとえば、自分に全く関係ないと思ってた人でも、
自分のクライアントのお困り事を解決できる人かもしれない。
だけどいざ紹介しようと思っても、自分が覚えてなきゃできないでしょ。
だからすぐに出せるように覚えておこうと思ってるんだ」

先輩経営者が一番大事にしているのはクライアントだと言い切っている。

先輩は、集客は恋人探しと似ていると言っていた。

「みんな、好きな人に振り向いてもらうために
頑張ってアピールするのに、いざ付き合ったら
あとはほったらかしにしてるんだよ。僕はそうはしたくない。
せっかくご縁ができたなら、大事にしたいからね」

確かに恋人探しに置き換えると、
せっかく付き合えたのにあとは何もしない人とは
別れたいと言われてしまってもしょうがないなと、
凄く納得できる例えだった。

「僕は、交流会にはクライアントを喜ばせるための
プレゼントを集めに行ってるって感じかな」

その上で、先輩は与えあう交流会がいいとも思っている。

クライアントのために集めた情報を
他の参加者にもお裾分けしているうちに、
どんどん周りから信用されて頼られる存在になれたと言っていた。

やっぱり、先輩は視野が広いな。
お客さんばかりを探していた自分と比べると、
先輩の存在がより大きく感じた。

さらに、先輩は名刺交換で大事にしていることを教えてくれた。

「自分が忘れないっていうのも大事だけど、
もっと大事なのは相手に覚えてもらうことなんだ」

つづく

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Posted by まめ